DRAM出荷個数に異変
最初にその異変に気付いたのは、2019年第3四半期のことだった。2011年以降のDRAM出荷個数は四半期ベースで、40億個前後でほぼ一定だった(図1)。
ところが、DRAM出荷額が2018年第3四半期にピークアウトし、一転して2019年はメモリ不況に陥った後、出荷額がそれほど回復していないのに、出荷個数が40億個をはるかに超えて48.3億個になったのだ。
そして、その高止まりは、2020年第2四半期に至るまで続いている。
ここで、1991年以降について、DRAMの出荷個数の挙動を振り返ってみよう。1991年から2002年頃までは、出荷個数が緩やかに増大していた。ところが、2003年から2011年にかけて、急激に出荷個数が増大した。
これは、中国をはじめとするアジア諸国が経済発展を遂げ、携帯電話(後にスマートフォン)、PC、デジタル家電などの電子機器の需要が急速に高まったため、必要とされるDRAMが増産されたことによると理解している。
ところが、台湾の小規模なDRAMメーカーが淘汰され、ドイツInfineon Technologiesから分社したQimondaが2009年に経営破綻し、Elpidaも2012年に倒産してMicronに買収された。
その結果、DRAMメーカーは、実質、Samsung Electronics、SK hynix、Micron Technologyの3社に集約された(図2)。
この3社は、「DRAMは供給過剰になるとすぐに価格暴落する」ことを身に染みて分かっていたため、お互いを横目で見ながら生産調整をしていたと考えられる。そして、このような“暗黙の談合”により、四半期のDRAM出荷個数が40億個前後で一定になっていたのだろう。
ところが、2019年第2四半期に39.5億個だったDRAMの出荷個数が、同年第3四半期に48.3億個に急増した(図3)。その後も、同年第4四半期に48.9億個、2020年第1四半期に44.7億個、同年第2四半期に46.1億個と、出荷個数の高止まりが続いている。
以上から、DRAM産業は、出荷個数が高止まりする新たなステージに突入したと考えられる。それは、なぜなのか? もしかしたら、DRAMメーカー3社は “暗黙の談合”を放棄することになったのか? 本稿では、この原因を追究する。
続きはソース元で
https://eetimes.jp/ee/articles/2008/17/news037.html
MicronのDRAM部門は実質旧Elpidaだぞ。
引用元
管理人からひと言
価格は安くなってる(戻ってきた)
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